2.27 Mon. Islamabad to Lahore

c0008520_18471571.jpg2月27日月曜 イスラマバードからラホールへ

今日は一日かけてバス移動。イスラマバード〜ラーワルピンディーでは夜間の寒さ、部屋の寒さに凍えた。ラホールは300kmほど南東で、しかも標高も300mほど下がる。寒くないことを祈ろう。
8時半に朝食を取り、部屋に戻り、日記を書き、写真データのバックアップを取っていると、もう10時半。荷物をまとめ、11時半にチェックアウト。
タクシーに乗り、ラーワルピンディーのダーウーバスのターミナルへ。街道筋のいかにもな長距離バス乗り場。タクシーの屋根から荷物を下ろそうとすると、勝手に手伝って反対側に下ろしているガキがいる。邪魔するな!
村山先生が予約したチケットを取りに行っている間、僕はゆりこと荷物番。すると、寄ってくるわ寄ってくるわ次々に、ディープな物乞いやタクシー運ちゃん、そして道の駅ならではのキッツイ奴らが。5分ほどの間に何人に話しかけられただろう。
村山先生が戻ってきて、ターミナルの中に入ると、さすがダーウー。トイレもそこそこキレイだし、水道からはお湯も出る。待合室もきれいだ。
荷物をトランクに預け、番号札をもらい、車内に入ると、乗客全員が座った頃に、ビデオカメラを片手にした従業員が入ってきて、お客一人一人の顔を撮影する。テロ防止なのだろう。バスに乗り込む際も金属探知機とボディーチェックを受けた。12時半の定時にバスは出発する。車掌さんはなんと若い女性。しかもM.I.A.似の超美人。マイクを片手に道筋を案内するが音声には見事にエコーがかかっている。案内の後、軽食パックとミネラルウォーター、そしてソフトドリンクまで付いて、車内は快適だ。
ラーワルピンディーの埃っぽい道を抜けしばらく行くと、いきなり山道を下り始める。途中から急なつづら折りになり、高速道路なのに制限速度が30km、落石注意なんて看板もある。乗り込んだ途端に冷房がかかって、なんでこんなに寒いのに冷房が必要なんだ!と思っていたが、山道でエアコンを切ると、強い日差しのせいで急激に車内が暑くなった。冷房が必要なんだ!
車内では大型液晶テレビからテレビ番組が流れ、立派なヘッドフォンが配られる。
c0008520_18483031.jpgテレビは面白くないので他のチャンネルを選ぶと、最新のボリウッド音楽チャンネルがあった。そこを聴いていると、「Oh lala Oh lala」や「Desi Boyz」のトランス四つ打ちなど、僕がDJでかけている曲とだいぶ重なっていた。オレったら、東京のオシャレなクラブでこんな長距離バスのBGMと同じ選曲してるのか? ダサすぎないか?
左右にはげ山が広がる風景は去年のモロッコ、数年前のイエメン旅行を思い出す。オレたちは毎年こんな乾燥した場所ばかり来ている気がする。山道を二時間かけて降りきり、ドライブインに入る。ジャイプール〜デリー間のドライブインと同じようにそこそこ清潔だ。軽食のサンドイッチとチャーイをいただく。
c0008520_18462198.jpgそこから先は平坦な平野が広がっていて、両側に芥子菜やオレンジの畑が延々と続く。インドのラージャスターンと同じような農村地。しかし、インドと比べて人口密度が低い。集落にはなかなかぶつからない。ボリウッド音楽チャンネルもさすがに飽きてきたので、iphoneでシャッフルして音楽を聞くと、やはりボリウッドが鳴り出した。なにダサイもの聴いているんだ、オレ。
平野を二時間ひたすら走り、途中、子供とお姉ちゃんがトイレに行きたいというので無為に30分ほどロスして、定刻の5時を30分過ぎた、5時半にラホールのダーウーバスステーション到着。バス停を一歩外に出ると、そこからはパンジャービーの暑苦しいガイたちがタクシーやリキシャはどうか?と話しかけてくる。
イスラマバード〜ラーワルピンディーでは中国〜モンゴル〜中央アジア系の顔や、アフガン〜パシュトゥーン系の顔の人達がずいぶん目立ったが、ラホールはこれまで慣れ親しんだインド人、パンジャービーの顔だ。頭にターバンを巻いたらそのままシク教徒になりそうな丸顔。しかも腹がもうれつにでっぷり出ている。タクシーに乗り込み、マウル通りの動物園や州議会近くのHotel Indusに向かう。ここも村山先生の常宿だ。タクシーで市内に入るとラホールは大都市で交通渋滞もヒドイ。ジャイプールよりも巨大。チェンナイくらいの規模がありそうだ。ラホールはパキスタン第二の都市。一番大きな町は南のカラチとのこと。今回は行けないけれど。
c0008520_18495433.jpgHotel Indusは新市街のかつての中心地にあり、隣が本屋だったり、洋服やなども並んでいて、活気ある場所だ。今朝までのイスラマバードの空港ホテルとは正反対だ。
ホテルの部屋を見せてもらうと、三階の角部屋があてがわれた。昼間も明るそうだし、ネットもかろうじて繋がる。そして作業用の机もある。ACも5カ所ある。大きなホテルなので、浴槽まであって、数日ぶりに風呂に入れる。これは良い宿だ。荷物を運び入れ、部屋で一休み。
隣の本屋で僕は料理の本、ゆりこは女性文化の本を買い、夕方6時に村山先生の友人、JICAで識字教育を指導している女性大橋さん、彼女の同僚のアビッドさんと待ち合わせる。
二人ともとてもきさくな方で、車に乗り、二ヶ月前に開いたばかりというフードストリートに行く間、こちらの調査取材の内容を伝えると、アビッドさんが幾つかアレンジしてくれると言う。
c0008520_18503526.jpgフードストリートは旧市街の城壁の外側にあったかつての女郎街ヒーラマンディルの一角を改装して、全く新しくオシャレな野外レストラン街に作り替えた場所。女郎街の真ん中に車を停め、その通りに入るにはゲートがあり、不審者ははいれないようになっている。通りにはBBQ(炭火焼き屋)を中心にパキスタン料理店が何軒も並び、その間にはギャラリーや骨董品店、カフェや改装したプチホテルなどがある。旧市街の城壁とジャマーマスジッド(モスク)がライトアップされ、その風景を見ながら野外で食事が出来るのだ。マラケシュのジャマエルフナ広場の屋台を高級店に置き換えたような感じ。イスタンブールの魚レストラン街クムカプにも似ているが、おちらは肉ばかりだけど。こんなオシャレな通りがラホールにあるとは想像もしてなかった。日本を出る前に、友人たちからラホールは北斗の拳みたいな町と聞かされていたのに(笑)! 昔読んだバックパック旅行本にはラホールの泥棒宿、忍者屋敷宿の話、日本人男性たちが屈強なガイたちに強姦される話などばかりが載っていたのだ。今もラホールの安宿街に泊まれば、そういう大時代的なストーリーが展開されているのかもしれないが、一方でこのフードストリートのような地元の中産階級の憩いの場も少しずつ生まれつつある。
c0008520_18511342.jpg空いている席を見つけ、5人で腰掛けると、アビッドさんの友人で、旧市街の中に住んでいるというマリックさんが現れた。彼は建築家で、日本にも大学での講演のため6回も来ているという。
頼んだのはBBQ類。まずはチキンのシシケバブ、そしてチキンの挽肉をまとめたシクケバブ、そしてタカタカという僕の出身高校と同じ名前の付いたカレー系の料理、そしてマトンのリブ1kg! さらにカシミーリーカレーのようにクリーミーなハリードというパンジャービー料理。ナンも黒ごま、白ごまが載っていて、トルコやシリアのナンを思い出す。
肉がゲキウマだ! 鶏肉もジューシー、なによりもマサラ味にマリネして柔らかくしたマトンのリブが肉肉しすぎる。外はカリカリだが、中はまだ血がしたたっていて、肉を愛する者は全員マスト。僕一人で1kgは食べられるな。
タカタカというのは、鉄板の上で、包丁を使って素材をタカタカと音を立てながら切り刻み炒めるカレー。ラムチョップがたっぷり使われていたが、グレービーが辛すぎて僕は苦手だった。
両手を肉の脂でギトギトにしながらたっぷりの肉をいただく。
c0008520_18514444.jpg食後はマリクさんの家に伺う。城壁の門をくぐると目の前にラホールの城塞があり、その前にかつてヌスラット・ファテー・アリー・ハーンも公演を行ったという中庭と野外講堂が広がっている。マリクさんの自宅はなんと城壁の門の中にあった。広い芝生でお茶をいただき、階上に上ると、目の前にラホール城塞や城壁がライトアップされて見える。うわ〜、すごい所に住んでいるなあ。京都の碁盤の目の中に住んでいるのと同じだ。途中からもう一人、セーターとパジャマ姿のオッチャンが現れたので、小間使いか何かと思っていたら、やはり近くに住んでいる博物館の院長まで務めた考古学者とのこと。自宅自体も歴史的建造物だが、彼らの仕事もこの旧市街〜城塞都市の研究保存で、最近になって夜間のライトアップを始めたのもマリクさんの仕事らしい。
お茶の他に大麦を使ったハルワをいただいた。パキスタンのお菓子はインドより砂糖が少ないので、日本人にも食べやすい。しばらく話をしていて、そろそろ疲れてきたなと思った瞬間、みんなもそれを察したのか、「さてそろそろ帰ろう」と立ち上がった。お酒がないせいか、ダラダラと続くこともないようだ。
c0008520_1856269.jpgライトアップされたラホールフォートとモスクのミナレットの向こう側に三日月が浮かんでいる。アビッドさんの車に戻り、まだまだ活気ある旧市街からホテルまで送ってもらう。11時に部屋に戻る。
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by salamunagami | 2012-03-02 18:53 | エキゾ旅行  

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