21世紀中東STYLE 01 出前の紅茶カップ
新刊がらみの新企画。今度は音楽だけではなく、現在の中東の知られざるサブカルチャー・アイコンを「21世紀中東STYLE」と題して紹介しましょう。まずは中東男子校部室系。このスタイルの最高峰はここで以前紹介したM.I.A.のXXXOのミュージックビデオに決まりですが、その他、町を歩けば様々なcool stuffたちに出会えます。まずは、イエメンのサナア、カセット屋さんで大量に買い込んだ時に、「お茶でも飲むか?」と店主が出前で取ってくれたシャーイ(お茶)カップです。届いた瞬間、ビックリ! えっ、こんなので飲むの? スキムミルクかなにかの空き缶をカップにそのまま利用してるんです。切ったフタはわざと残してあって、フチのギザギザで唇を切らないように注意しながら飲みます。もし切ったらC型肝炎まっしぐらというスリリングなシャーイ・カップなんです。もちろんブリキなので、熱い茶が入っていると、手で持てないほど熱くなってます。それを何事もなかったかのように涼しげに飲むのがイエメンのタフガイとでもいいましょうか?
何度も水洗いしたのにはがれずに残っているお姉ちゃんの紙ラベルにも泣けます。多分、紙ラベルをはがさないように、使い始めてから、一度も水に漬けてないかもしれません。そこら辺もガイジンにはわからない、何某かの美学があるものと思われます。少なくとも細菌の温床です。Anthrax!!!!
by salamunagami | 2012-02-11 11:04 | 21世紀中東音楽ジャーナル

