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Last Sunday Sakura Festival in Fukushima

Last Sunday Sakura Festival in Fukushima_c0008520_1121100.jpg既に今週も終わりそうですが、日曜の福島県岩瀬郡岩瀬牧場「さくら祭り」の模様をアップしておきます。帰宅後、すぐに書こうと思っていたのですが、色々と邪魔が入ったり、仕事の閉め切りがあったり、四日も書けずにいたら、もうすっかり書きたかった事を忘れてしまいました。なので箇条書きにします。

*東京から向かったのは、僕達夫婦とヨシダダイキチさん、Breathmark二羽高次さん、ロボ宙さん、坪口昌恭さん、当日朝7時50分に東京駅に集合し、二時間かけて新白河駅に到着。迎えに来てくれていた車に乗り込み、30分ほどで牧場に到着。

*会場はちょうど桜が満開で、広い駐車場には300台の車で既にいっぱい。僕は既に会場入りしていた遠藤ミチロウさんや仙台のantennasiaさん達と挨拶をした後、すぐにインド映画講義をスタートしました。


Last Sunday Sakura Festival in Fukushima_c0008520_112718.jpg*しかし、なんで福島の牧場で、そんな面子が出たの?と思う人も多いでしょう。この牧場は、僕の東北でのDJをいつも手配してくれる(ヨシダさんや坪口さんも同様)郡山のMさんが勤務している会社が運営していて、震災後に何か出来ないかと、Mさんのほうに話があり、急遽、この面子と東北のイベント制作会社や音響のプロ達が協力して開催に至ったんです。

*僕はMさんの誘いなのと、他の面子を聞いてその場で「行きます!」と即答したけど、東京の友人達に福島に行くと話すと「本当に行くの? 勇気あるねえ」と言う人と、「僕も行きたい!」と言う人にはっきり分かれました。話を聞いてすぐに「絶対行く!」と言っていたブロス編集部のK君は当日、三人の仲間達と本当に遊びに来てくれました。


Last Sunday Sakura Festival in Fukushima_c0008520_11236.jpg*ヨシダさんとBreathmarkによる「会津磐梯山」や「ヨイトマケの唄」、坪口さんの凛凛しいピアノが牧場の売店にシュールに響く風景、そして満開の桜の下、1000人の親子連れを前に「SEX SEX!」と叫びまくるミチロウさんにノックアウトされました。

*行って初めてわかる事も多いですね。先日の高円寺デモに参加し、TWITTERでの反原発の盛り上がりを見ていると、福島はその最前線なんじゃないかと勝手に思っていたのですが、会場だけでなく、郡山の町に行っても「反原発、脱原発」の文字は一つも見ませんでした。


Last Sunday Sakura Festival in Fukushima_c0008520_112564.jpg*さくら祭り終了後は郡山に移動し、ヨシダさん、二羽さん、ロボ宙さん、Mさん夫婦らと町中の居酒屋へ。郡山は日曜夜で元々人が少ないのに、更に少なく、居酒屋に入ると、隣のテーブルでは地元のおばちゃん四人が「私達は水道水でいいわよ!」、「誰々さんは31km地点でどうしたらいいのかね」とか、なかなかやけくそでアナーキーな会話が繰り広げられていました。

*ホテルに一泊して、翌日は僕達はヨシダ&二羽さんのライヴと、富岡町からいわきに避難している友人を訪ねて、いわきに行くつもりだったのですが、バスや電車が平常通りには動いていないので断念。郡山のコミュニティーFMに出演だけして、その足で東京に戻りました。


Last Sunday Sakura Festival in Fukushima_c0008520_1163690.jpg*いつもなら郡山ではホテルに泊まって、ユニットバスの水道すら、売り物の水以上に美味い水が出るのですが、今回初めてミネラルウォーターを買って飲みました。居酒屋の氷や料理には水道水が使われていただろうし、歯を磨いたのは水道水で済ませましたけど、飲み水だけは売り物。なんでこんなに水の美味い所で工場で作った水を買わなければならないのだろう。まるでインドにいるような気分になりました。

*郡山のFM局では定時になると「ただ今の環境汚染情報 郡山市では2.4μSV/H、いわき市では0.3μSV/H」とパーソナリティーのDonna Chikaさんが、まるで天気予報か交通情報のように放射線の数値を淡々と読み上げているのが印象的でした。現実がブレード・ランナーの世界に追いついてしまったかのような。

*僕は今回の震災と続く原発事故以降、多くの人と同様ににわかに反原発、脱原発、反東京電力派となりました。水が飲めない、野菜が食べられない、採れた魚も食べられない場所が日本の中でこれ以上増えてもらっても困るから。それに日本の電力は値段が高すぎると以前から思っていたから。そして去年の春にこの家に引っ越した時に東京電力とあまりに一方的高飛車な契約内容に文句を付けてから東電をすっかり信用出来なくなっていたから。


Last Sunday Sakura Festival in Fukushima_c0008520_112918.jpg*今回、福島に行けて本当に良かった。ここまで生活や環境を破壊されているにも関わらず、反原発とは言わない、言えない現地の方々の話も少しは聞く事が出来ました。
僕は「百聞は一見にしかず」というアナクロな言葉をこのIT時代に至っても信奉しています。想像力が豊かな人なら、遠くにいながらも千里眼のように現地の状況や人の心を見透かす事も出来るのでしょうが、僕は想像力に乏しいので、実際見てみないことには色々と納得出来ません。僕が毎年インドやトルコやモロッコに大枚はたいて通い続けているのもそんな訳です。一度行けば十分と言う人も多いでしょうが、僕は頻繁にアップデートしていないと肝心な事を忘れてしまうので。語学は繰り返し覚えないとすぐに忘れてしまうのと同じです。(今もヒンディー語を毎週習っていますが、翌週までにすっかり習った内容を忘れている)トルコの民謡酒場の雰囲気とか、エジプトの鳩の御飯詰めの味とか、インド英語のクールな言い回しとか、数年も間を空けるとすっかり忘れてしまいます。
僕と同じように「百聞は一見にしかず」と思っている方、「実際に見てみないと何もわからないよ!」という不器用な方は福島に行ってみてはいかがでしょう。

もっと沢山の写真は僕のFacebookページにてご覧頂けます。


by salamunagami | 2011-04-22 01:14 | エキゾな日常  

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