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Quiet Life in Tokyo on the Equinox 2011

Quiet Life in Tokyo on the Equinox 2011_c0008520_11475720.jpg被災地の方には本当にお見舞い申し上げます。僕は縁があって郡山や会津若松、そして獏原人村の友人達にこれまで大変お世話になってきたので、彼らの事を思うと言葉もありません。

計画停電、そして三連休、東京はかつてない不思議な静けさに包まれています。
すでに海外や西日本に疎開した友人達も多いし、週末だけの疎開をしている人も多いと思います。AERAは「放射能がくる」だし、土曜夜に「一都5県の水道水から放射性物質が検出された」と報道され、後になってその数値が非常に低いものだと伝えられ、そして今度は「体外被曝と体内被曝を同じ数値で計っていいものか?」という見方も登場してきました。水が本当に汚染されてしまったら、それこそ疎開ラッシュが始まるぞ。一体どうすればいいんだい?

Quiet Life in Tokyo on the Equinox 2011_c0008520_1147472.jpg土曜夜はハイパーレスキュー隊の記者会見に心動かされる一方で、福島第一原発で働く東電の孫請けの若年労働者がつづった「福島第一原発作業者に人権はない!」というブログがひそかに削除されていました。

海外からは、インド・デリーの日本人留学生達の間で「日本から放射能が振ってくる」というデマがメールを通じて流れたと友人から怒りの知らせがきました。そんな事よりラージャスターン州の砂漠で98年に行った原爆実験の後処理はどうなってるんだ? それ以上にデリーの大気汚染のほうがよっぽどヒドイだろうに。

僕の所にはトルコの友人達から次々に「日本を出ろ、イスタンブールに来い」とのメールが届きます。いったいどういう報道がされているのだろうか。チェルノブイリの後、ウクライナの黒海対岸に位置するトルコにはダイレクトに放射能が降ったはずだけど、そっちはどれだけ報道されたんだろう? 中東専門のジャーナリストに至っては、普段は「政府やマスコミの言っている事なんて信じてはダメだ」と言っているくせに、「テレビや新聞で見た。早く東京から脱出しろ」ですから。「心配してくれるのは嬉しいけど、こんな大事な時にマスコミの言ってる事を信じてどうする?」と返信しました。

在日フランス人達には日本退去処置がなされ、都内でいつもヒマそうにしている所を見かける、とあるフランス人の友人も気がつくとこの時とばかりに帰国していました。彼にチケットが買うお金があるのかと不思議に思っていたのですが、実は無料だった模様。

都内では買い占めがやっと落ち着いてきました。世田谷ではトイレットペーパーも牛乳も買えます。灯油はまだ買いに行ってないので不明ですが。

僕は普段テレビを点けることなんて全くないのですが、今回は朝から晩まで点けっぱなしでした。NHKばかり見ていて、時にフと魔が差して民放に切り替えると、いまだに「詳しくはCMの後で」「この後すぐ」なんていう90年代に確立したベタな手法が取られていてビックリすると同時に、「仕方ないよね、企業なんだから。広告主のために番組を作ってるんだから」と思い直し、それがテレビのスイッチを切る良いタイミングとなります。

Quiet Life in Tokyo on the Equinox 2011_c0008520_11475219.jpg無数の情報が錯綜し、それぞれの立場によって同じ事象でもまったく異なった見解が示されます。そしてそれぞれのジャンルの論客達がtwitterやブログで、場合によってはいまだ匿名で争っています。被災地ではまだ満足な食事も暖房もない、インフルエンザまで流行り始めているというのに...。

この静かな連休中の東京にいて、情報を交通整理するには自分なりの物差しを持つ事が大切になっています。

写真は、僕の家の屋上と、向かいの駐車場から撮影した一昨日、昨日の夜のスーパームーンです。

by salamunagami | 2011-03-21 11:49 | エキゾな日常  

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