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Egypte 01, Goodbye Maroc, Salaam Egypte

Egypte 01, Goodbye Maroc, Salaam Egypte_c0008520_1717562.jpg朝四時くらいに隣の部屋の騒音で起こされた。
朝7時に起きると、カサブランカもまだ夜が明けていない。アラームはセットしたが、電話でのモーニングコールも鳴った。特に頼んでいないのに、こういう気遣いがこの宿をTripadvisorのカサブランカで一位にしているのかもしれない。8時15分前には今からタクシーを呼ぶよと電話があり、8時ジャストにはタクシーが来たよとそれぞれ連絡を受けた。
タクシーに乗り込むと、昨夜はゴミだらけだった路上がさっぱり、ゴミがほとんど全て片付けられている。清掃は夜のうちの仕事なのか。コロニアルで煤けた町並みが朝一番だけは元々の一世紀前の姿を取り戻すのか。
早くも渋滞が始まっている市内を抜け、空港に近づくと濃霧が出ていた。これで飛行機は問題ないのか。それとも朝だけなのか。空港着は8時50分。ターミナル番号がわからないので運転手は一番国際線の多いターミナル2に案内してくれた。確かにそこはロイヤル・モロッコ航空が多いが、僕達の乗るカイロ行きの飛行機が案内版に載っていない。インフォメーションの女性に聞くと、朝から如何にもめんどくさそうな顔をしながら、その飛行機はターミナル1で、黄色い線に沿って進めば着くわよと、教えてくれた。荷物を転がしターミナル1に向かうがエスカレーターのところで黄色い線が切れてしまう。エスカレーターは登りしか動いていないので重たい荷物を持って階段を下りる。ターミナル1の奥に進むと、制服の男性がそこじゃない、二階だと言うので、二階に行くと、今度はチェックインは一階の奥だと言われる。またまた重い荷物を持って階段を下り、一番奥にあるチェックインカウンターを発見するが、カイロ行きの文字が見あたらない。係の女性に聞くと、15~16番カウンターで受け付けていますと言われ、言われた通り16番に並ぶと、飛行機はリヤド(サウジアラビア)行きで、途中にカイロを経由する便だった。列に並び、僕達の番になると、我々はコンファームされていないという。コンファームされているよ。僕のコンピューターにコンファームドとちゃんと入っているじゃないか!と大声でクレームを入れると、僕ではどうにも出来ないので二階のロイヤル・モロッコ航空のオフィスに行き、何かの手を打ってもらってくれ、幸いまだ時間は一時間以上あるのだからと言われる。ガーン、これで飛行機に乗れないかもと思いつつ、またまた重たい荷物を引きずり、二階に上り、オフィスに行き、状況を説明すると、係の女性がその場でチケットを発券してくれた。それを持って三度階段を荷物を持って降り、チェックインカウンターに並び直す。係のアニキはまだ新米らしく、自分の権限で何も決めたくなかったらしく、僕達のチケットを見ながらも上司を呼び、一々説明を受けてから、初めて席を用意してくれた。そこまで空港到着から一時間。本当にどっと疲れた。
出国審査を受け、ゲートまで行き、そこで水を買い、時刻どおりの飛行機に乗り込む。フライト時間は4時間45分。モロッコの時間で午後4時、エジプトの時間で午後6時過ぎにカイロに到着する。飛行機はボーイング737-800と最新の機材だが、トイレは30年落ちかと思うほど汚れている。長距離バスの移動が続いたので4時間半の飛行機など別にたいしたことはないのだが、チェックイン時のトラブルで身体は疲れきってしまった。

Egypte 01, Goodbye Maroc, Salaam Egypte_c0008520_1718599.jpg午後6時半にカイロにランディング。眼下に広がる大都会は東京なみに大きい。伝統的なオレンジ色の街灯にLEDや蛍光灯の白昼色の光が加わって、ドバイよりも未来的、というかトロンの世界である。
空港でまず両替、ビザを取得、それから入国。モロッコでのチェックイン時が嘘のようにあっけなかった。空港の出口にはタクシードライバー、アシュラーフが僕の名前を書いた紙を持って待っていてくれた。空港からの道は片側4車線もあるのに夜の渋滞でなかなか先に進まない。道路脇には観光客を迎える意味を込めてか、大きな看板に古代エジプトの神殿などの絵が妙に往年の少女漫画趣味(ニューエイジ入ってるような)で次々に続いている。交通標識はこれまでのアラビア語とフランス語の並行表記ではなく、基本的にアラビア語だけ。町に近づくとモスクとミナレットの形がこれまでのトルコやモロッコとは全く違う、繊細なキャンドル型なのに気づく。「マスル・マスゲッド・ジャミーラ(エジプトのモスクはきれいですね)」とアシュラーフに言うと、それまで言葉が少なかった彼も、道々の説明をアラビア語で始めた。ハーン・ハリーリー広場の近くで突然地下のバイパスに入ると、そこは地上道以上に渋滞していた。空港から既に45分、10分ほど渋滞を抜けると突然カイロの中心のどこかの広場に出た。「トンネルを抜けると」の世界である。そこから5分ほど走り、下町の電気街のど真ん中でタクシーは停まり、「この建物の12階がホテルだよ」と言い残し、そのまま行ってしまった。

Egypte 01, Goodbye Maroc, Salaam Egypte_c0008520_17264390.jpgおんぼろのエレベーターに乗り、12階に上る。受付のハレドはとても腰の低い、上品な感じのエジプト人男性、そしてマネージャーの女性ナディーンはどこの国籍だろうか? 人気の宿で一番高い3人部屋しか空いていなかったが、部屋の作りや設備はホステルというかゲストハウス、安宿の一番イイくらいのレベルだ。それでもネットの口コミで信頼され、マネージメント側の対応も丁寧なので、値段を少々上げてもお客が離れないのだろう。一年前に泊まったデリーの日本人宿を思い出した。あそこも日本人しか泊まらせないのと、信頼度の高さで、宿の設備は3000ルピー程度だったが、値段は一泊6000ルピー、12000円だった。デリーではその後、もっと安くて設備の良い宿を見つけた。これまで3週間、フランス人のゲイカップルの美意識によって徹底的に磨かれたリヤドにばかり泊まり続けてきたので、この男子校仕様の宿はなんとも無粋に見えてしまう。和光大学キャンパスにあるコンパ室じゃないんだから。

Egypte 01, Goodbye Maroc, Salaam Egypte_c0008520_17194546.jpgまあ少々高くとも、部屋に置いた荷物の鍵を閉めなくても問題なさそうなのはうれしい。屋上のテラスもカイロの下町が360度見渡せる。(しかもここはビールもワインも置いてある!)オーナーのナビールもとても大阪のオッチャンぽい親しみ安いキャラだし。

Egypte 01, Goodbye Maroc, Salaam Egypte_c0008520_17281328.jpgナビールに近くのレストランを紹介してくれと言うと、すぐに通りの反対側にあるファラフェルサンド屋をあげた。でも今夜はもっと豪華な飯が食べたい。というとちょっと歩くがレバノン料理があると言われ、地図までもらったので、そこを目指す。通りに出ると歩いて5分ほどで、15年前にも立ち寄ったマクドナルドを発見し、そこがタハリール広場であることに気づく。アメリカン大学、インターコンチネンタルホテルの裏側まで歩くと、通りは警官がいっぱい立っていて、やたらと物々しい。アラビア語表記されたレストランの住所を見せると、そのまままっすぐ行って、左と、皆さん親切だ。目当てのレストランは見つかったが、今夜はフルとのこと。妻がどうしてもここで食べたいと言い出したので、翌日の夜7時に予約したいと言うと、若い店員が、フっと鼻で笑い、「明日の7時なんて無理。団体客でいっぱいだよ。予約したければ10時半以降だね」と軽くなじるように口にした。
仕方ないので、地球の歩き方エジプト編08~09年版(一年半前に来る予定で買っておいたもの)を広げ、カイロのレストラン情報ページに一番最初に載っていた高級エジプト料理店とその隣にあるはずの韓国料理店どちらかに行ければイイと、タハリール広場まで戻ることにする。夜のタハリール広場を半周するのは、広い道路を何度も横断歩道と信号なしに横断しなければならないので消耗する。タハリールを渡りきり、地図に載っているレストランの場所にたどり着くと、再開発の工事が大々的に進んでいて、その辺りは根こそぎ掘り返されていた。仕方ない、15年前にも何度も寄った中級レストランfelfelaに行こうか。ターラト・ハルプ通りを歩き、フェルフェラのサンドイッチ専門別店舗を横切り、次の角を右折し、フェルフェラ本店に到着する。既に9時半、一時間も宿を出てから歩いていたことになる。ステラビールを頼み、前菜にフール、メインは鳩の詰め物焼きを頼んだが、今日は既に売り切れとのこと、ではフェルフェラソーセージという店の名前のついた料理を頼む。妻はファッタ・ウィズ・ライスというを頼む。

Egypte 01, Goodbye Maroc, Salaam Egypte_c0008520_17272426.jpg午前中のチェックイントラブルに続き、カイロの夜道を一時間さ迷ったので身体は心底疲れ、よく冷えたステラビール500ccをあっという間に飲み干してしまい、僕としては珍しく二本目も頼んだ。というのもフェルフェラ・ソーセージが濃密で、ビールのつまみによく合うのだ。フェルフェラは改装され、夜10時を過ぎても外国人、現地人客がひっきりなしに現れる。以前はいぶしたファミレスのようだったが、今ではちょっとコージーな感じだ。モロッコと比べると、こういう店に現地のカップルやオッチャン、オバチャンが多いのは内需が発展している証拠だ。エジプトは巨大な観光地だが、それ以上にアラブの経済の中心地なのだ。
10時半に宿に戻り、ネット環境を確認し、歯を磨くと、モロッコ時間はまだ午後8時半だが、もう起きていられない。原稿は明日やろう。申し訳ないTSCHDT君。ベッドに入ると、一瞬で眠りについてしまった。

by salamunagami | 2011-01-20 17:28 | エキゾ旅行  

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