Maroc 11, Goodbye Fes & Nightbus to Merzouga
今日は1泊延ばしたフェズ滞在の最終日。通常は昼のうちに移動するが、今回だけは夜行バスしか公共の交通手段がないため、夜までフェズにいることになった。宿でゆっくりと朝食を取り、11時にチェックアウト。実はヴァンサンとクリストフ達は今週末から宿を一時的に閉め、フランスに里帰りしてくるので、僕達は今シーズンの最後のお客だった。
荷物を宿に置いたまま表に出ると、メディナの中の店はほとんどが店じまいしていた。金曜だからか! 何のために一日延期したのか? 昨夜のうちに移動すれば良かったか? 昨夜買ったCDのうち一枚だけ中身が空だったので、交換と新たな買い足しを兼ねてラシッフのファシフォンまでメディナを一気に下る。メイン通りはさすがにもう迷わないで、すらすらとカラウィーンモスクまでたどり着き、そのまま右折し、庶民的なスークを抜けて、ラシッフの広場に出た。すると金曜なのでやはりファシフォンも休み。残念でした。そのまま歩いて元来た道を戻り、途中からタラー・サギーラへ戻ろうと頑張るが、一番手強い道の途中に皮なめしのスークがあるらしく、ガキ〜少年達が「What are you lookin for?」と次々に話しかけてくる。ニオイも強烈だ。「You! What do you want?」と切り返すが、角を曲がる度に無職のガキが次々と現れるので一々答えていてもラチがあかない。ニオイのしないほうに退散するしかない。するとまたまたタラー・ケビーラの行きに通った道に抜けてしまった。う〜んメディナは手強い。バブ・ブージルードまで戻り、昼食に寄ろうと思っていたラシッドの店を覗くと、金曜のために休みだった。ふ〜。これまた骨折り損だ。昨日行ったフランス人経営のFes & Gesteに電話すると、今日も開いていて、今日はクスクスが食べられるというので、15分後に行きますと伝えた。
バブ・ブージルードからタクシーを拾おうとしたが、これまた金曜でタクシーがいない。仕方ないので門を出て、目の前の駐車場で途方にくれていたら、駐車場の係のオッサンが何処に行きたいんだ? タクシーなら拾ってやるよと、話しかけてくる。制服を着ていて、いかにも人がよさそうなので、「バブ・ジアドまで行きたいんだ」と言うと、「待ってろ!」と、遠くにタクシーを見つけ、全力で駆けだし、タクシーを停めて、僕達のいる所までタクシーを運んできてくれた。そしてゼーゼー息を吐きながら、「お茶代を下さい」と言うので5ディラハム、50円渡した。過剰な親切にはお金で対価を払わないと公平ではない。
バブ・ジアドまでタクシーで5分かからない。タクシーを降り、Fes & Gesteに行くと、素晴らしい庭園で外とは異なる静かな時間が流れていた。今日はコースではなくクスクスとデザートだけ。女性が作っているので、クスクスの量も破壊的ではないし、スープもたっぷり別皿に用意してくれたので、日本以外でクスクスを初めて完食した。
Fes & Gesteから歩いて宿まで戻り、再び外に出かけ、カフェクロックの屋上テラスでお茶を飲む。目の前のメデルサ(宗教学校)附属のミナレット(尖塔)横の屋上には洗濯物が普通に干されていた。夕方になるとそれまで閉まっていたメディナが再び活気を取り戻す。店が次々に開きだしている。これから夜行バスに乗り、翌朝はサハラ砂漠。なので砂よけのスカーフは必需品。インド製のマルチカラーの化繊スカーフが言い値20ディラハムだったので、とりあえず買っておこう。同じものはトルコでは5TL=約275円。インドでは5年くらい前に20ルピーだった。当時のレートで60円。インド製の布製品は世界を席巻しているのだ。
再び宿に戻り、メールをチェックする。次にネットを見られるのはいつになるかな。Facebookを開くと、デリーにいる広島大学の岩谷彩子先生がオンラインになっていたのでチャット&スカイプで話をする。モロッコ側の回線が細いので動画はスムースではないが、それでもリアルタイムで話が出来るのだから妙な感覚だ。
クリストフが頼んでくれた荷押し車のオヤジが7時15分頃に現れた。ちょっと早いが、ヴァンサンとクリストフと別れの挨拶を交わし出発する。良い宿に出会うと、その町のことを好きになれる。フェズのこともこの宿を通して好きになった。毎年6月にフェズで行われている「世界聖なる音楽祭」にいつかまた来る時は必ずこの宿に泊まりたい。ヴァンサンに最後にオレンジとマンダリンを沢山「これを持って行きなさい」と渡された。
バブ・ブージルードからタクシーに乗り、7時45分にはスープラトゥールに到着。まだ時間もあるので、メルズーガ〜ワルザザート間、ワルザザート〜マラケシュ間のバスチケットも予約してしまう。8時半になると目の前に快適そうな大型バスが到着した。荷物を車体の下に入れようと待ち受けていると、横にいたフランス人男性に荷物はチェックイン登録が必要だと言われる。そう言えば、初めてエッサウィラのグナワフェスに行った時も登録を忘れて、面倒になったことを思い出した。しかし、チケットを買う時に荷物の登録が必要だと一言くらい言ってくれれば良いのに。
バスは9時過ぎに出発。僕達は一番前の席なので、運転席から大音量でモロッコ音楽が流れ、お客の誰かしらが、運転席の横に来て、大声で話しをし続けている。今日はめかくしと耳栓を持ってきて正解だ。耳栓で騒音は半減するし、めかくしで真夜中のチキンレースを見ないで済む。足元が狭いので眠れはしないだろうが、バス自体は快適だ。
気づくと、運転手が大声で何か言っている。めかくしを外すと車内灯が点けられ、どこかの道の駅に到着したらしい。時計を見ると午前1時10分、いつのまにか寝ていたらしい。運転手に何分停まるの?と聞くと40分とのこと。
外に出ると、歯がガチガチ言うほど寒くなっていた。しかも耳栓を外すと耳がガンガンに痛い。目的地のメルズーガはリフ山脈とアトラス山脈の南側だから、だいぶ高度が上がったのだろう。もっと寒いはずだ。ドライブインも15年前と比べると随分きれいになっていた。トイレに並び、トイレおばちゃんに1ディラハム払う。ハリーラ(モロッコのスープ)を頼むと、トルコのチョルバのようにあつあつのものを期待していたが、ちょっとぬるい。モロッコ人は猫舌なのだろうか? 小麦粉でとろみを付けた豆のスープは元々たいしたものじゃないから、ちょっとぬるいと味が落ちるのに。妻が頼んだミントティーも、ミントよりもグズグズに煮出した中国茶の味が強くなり、以前ティナリウェンのメンバーに作ってもらったトゥアレグのミントティーに近い味だ。だいぶサハラが近づいたということだろう。
2時前にバスは出発。ガラス窓から外の冷気が伝わってくるが、ホッカイロを背中とお腹の二枚張りしているので、なんとか耐えられる。ホッカイロ余るほど持ってきてしまい、どうしようかと思っていたが、砂漠の日々でたっぷり使いそうだ。
しばらくはアラブ音楽と大声のおしゃべりが続いていたが、いつのまにかまたまた眠ってしまっていたらしく、車掌の「エルラシディア」、「エルフード」という声に反応し、午前5時過ぎの「リッサニ」と言われた時に目を覚ました。もう1時間かからずに終点「メルズーガ」だ。メルズーガには6時着。予定より一時間以上も早く着いた。まだ空は真っ暗。砂漠の真ん中で見事に真っ暗だ。15年前に泊まった宿クサールサニアの女主人フランソワーズの携帯に電話をしたら眠そうな男性が出て、まったく別の人にかけてしまったらしい。朝早くから失礼しました。続いてクサールサニアの固定電話に電話すると、すぐに迎えに行きますと返事。バス停で震えながら、5分ほど待っていると、すぐに4WDが近づいてきた。眼鏡の運転手の名前はクロテール。宿まで砂漠の轍を走り、すぐにクサールサニア chez francoiseという看板に到着。目の前に車を停め、すぐ前の一階建てのヒュッテB号室にチェックイン。部屋は新しいし、快適そうだ。クロテールに「Bon Nuit!」と挨拶され、鍵を渡される。とにかく寒いので毛布を一枚余分にかけ、荷物も開けず、寝間着に着替えずにベッドに入る。
by salamunagami | 2011-01-11 06:54 | エキゾ旅行

