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Maroc 09, Wander the Medina

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_234326.jpg今日は観光デイ。ノートに書いたto doリストによると、
*フェズのメディナ全景の撮影スポット
*新市街にてSupratourのバスチケット購入
*タンネリー(皮なめし)スーク
*バトハ博物館
*メデルサ(宗教学校)
*Cafe Klockにてランチ
*ポットリー(陶器屋)
*アンダルシア地区散策
と並んでいて、夜にはそれを全て終えていたからビックリだ。3組泊まっている客の中で一番最初に朝食につき、一番最後まで座っていたというのに。

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_18422448.jpg午前10時半に大通りタラー・ケビーラまで戻り、まずメデルサを訪問。イタリア人の団体観光客がガイドから説明を受けていた。観光施設は10分で飽きてしまう。そのままメディナの北側の門に抜け、北にある丘の上まで崖道を登る。メディナは一望出来たものの、逆光だった。

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_18562853.jpgタクシーに乗り、新市街の鉄道駅に行き、次の目的地へのバスのチケットの予約をし、また戻ろうととタクシーを探すがなかなか見つからない。赤いプチタクシーは通常のタクシーのはずだが、見ていると、同じ方向に行くお客を次々と乗せている。乗り合い状態だ。僕達もその中の一台に拾ってもらい、メディナへ戻る。ファティマおばちゃんにあげる為の写真焼き付けを受け取り、バトハ地区の博物館に入る。観光には興味はないのだが、巨大なイスラーム建築に一歩入ると、外の雑踏が嘘のように静かになり、広大な敷地の中庭に植えられた樹木には様々な小鳥がさえずり、壁の外があのメディナとは思えないほど。30分ほど一休みし、タラー・ケビーラのイギリス人経営カフェCafe Klockへ。屋上テラスは外国人客で埋まっていた。Wifiが使えるのでPCを持ってきている人が多い。腹はあまり減っていないのでハリーラ(モロッコのスープ)だけにする。妻は前菜盛り合わせ。

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_1843966.jpg午後はタラー・ケビーラを下り、ヴァンサンから聞いていた陶器屋Coin Antiqueに向かうが、昼休みでしまっていた。主人の携帯が入り口に書かれていたので電話したが、繋がらない。
ついでに近くの皮なめし職人のスークへ。最初にモロッコに来た時に、マラケシュのメディナで皮なめし職人を訪れた事があったから、22年ぶり。近くの道に行くだけで強烈な死体のニオイが漂ってくる。道でたたずんでいた少年が、道を案内すると言うので最初に目を見て聞いておく。「お前はガイドか? 幾ら欲しいんだ?」
「いえ、僕はガイドじゃないよ。父がここで働いているんだ」
「本当だな?」
もちろん最初から少々のお金を渡すつもりでいるのだが、きちんと言っておかないと後で何を言われるかわからない。スークに入ると、風呂ほどの染色槽が無数に並んでいて、もうれつな皮と染料のニオイが充満している。見晴らしの良い所に上がると、黄色く染めたばかりの皮が並べられていた。観光客の少ない小さなスークだが、それでも10分ほどの間に6人ほど外国人が出入りした。あまりにニオイがきつすぎて、写真を撮る気力もなくなる。動物の生死に関わる職業ってどこの国でも大変だ。入り口まで戻り、少年に少額を渡す。

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_18531585.jpgそのままメディナをひたすら歩くと、ファシフォンの近くの門バブ・ラシフに出た。入り口のカフェで一休み。そしてまだ未踏だったフェズのメディナの東半分アンダルシア地区に足を踏み入れる。西半分は皮屋、カーペット屋、金物屋、お土産屋などが多いのに対して、中央に南北に流れる川を挟んだ東半分は庶民的なスークが広がっている。アンダルシアモスクまで坂を登るが、例によってこの国では非イスラム教徒はモスクに入れないので、モスクの周りをぐるっと一回りして、別の道に出るだけだ。
 メディナの中、行きと帰りを別の道を通ろうと思うと、必ず迷う。迷ったら元の道まで引き返すのが一番早かったりする。急がば回れだ。アンダルシア地区を北上するといつのまにか自動車が通っている道に出ていた。メディナの外に出ていたらしい。迷ったそぶりを見せると、すぐに周りのガキや無職の少年達が話しかけてくる。どこに行きたいんだ。メディナはこっちだよ。僕がモロッコに通い出してから22年が経つ。その間にこの国では随分沢山の事が変わったが、今も変わらない事の一つは、彼らの言うことは聞いてはいけない、ということ。90%は嘘だからである。「オレに話しかける前に学校で勉強しろ!」と答えておく。今回も彼が言っていた「そっちの道は通れない」は嘘だった。残念ながらこれだけ世界が変わっても変わらない。

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_18535197.jpg彼が通れないと言った道を下ると、アンダルシア地区を区切る川を見晴らせる崖の上の道に出た。夕暮れ時の崖に沿っておばちゃん達が電線に止まる鳥のように群れをなして座っている。一体何なんだ? 多分夕暮れを楽しんでいるんだろう。

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_18544320.jpgメディナの北東の門から中に戻り、庶民的なエリアを抜けると、元来たタラー・ケビーラに戻ってきた。再びCoin Antiqueを訪ねると、今度は店が開いていて、中にはヴァンサンとクリストフ、新たな宿のお客のアイルランド人カップル、そして店主のラシッドがいた。アラビア語カリグラフィーが描かれたこぶりのお茶碗を25ディラハム、20センチの平皿を55ディラハムで買う。通りを戻ると、先日バブーシュを買った店でオヤジがお茶をごちそうしてくれた。6時過ぎ、暗くなった頃宿に戻る。

Maroc 09, Wander the Medina_c0008520_18552245.jpg夕食はラシッドの店に出かけ、メルゲーズのグリル40ディラハム。これもメルゲーズが大量ですぐに腹一杯になった。
写真は絶え間ない客引きの間に一休みするラシッド、背中に漂うオトコの哀愁。

by salamunagami | 2011-01-06 18:41 | エキゾ旅行  

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