Last Night Omar Faruk Tekbilek
バックのメンバーはギリシャ人キーボード奏者、イスタンブールからのカーヌーン弾き、イスラエル人フラメンコギタリスト、アルメニア系アメリカ人のフレームドラム&パーカッション、オマール・ファルクの息子がダルブッカ。スーフィー的な曲だけでなく、ギリシャのレンベーティカやパレスチナの民謡、フラメンコっぽい曲、ラテンっぽい曲まで、自由に演奏する。その中で印象的だったのはオマール・ファルクが歌うトルコ・スーフィー独特のコブシ回し。しかも無伴奏のコブシは故キャーニ・カラジャを思わせた。無限ともいえるコブシ世界はスーフィーのテッケ(修行場)に迷い込んでしまったような気分になった。
しかし、トルコのメヴラーナの音楽やパキスタンのカウワーリー、アゼルバイジャンの声楽、そしてモロッコのグナワなど、オレは何故スーフィーが関わる音楽にばかり惹かれるのだろうか?
一昨日、オマール・ファルクは僕のラジオ番組にゲスト出演してくれた。そこで、他の国の音楽を取り入れる理由を尋ねると、こう答えてくれた。
「世界には様々な色の音楽があります。その色彩とはプリズムを通った光のようなもので、元を辿れば一つの光に行き着きます。元は全ては一つなのです。だから、まずは自分の属する伝統音楽、自分の色の音楽を学びましょう。それから他の色の音楽を学ぶのです。色は違うように見えるけれど、元を辿れば全ては一つの光なのです」
彼自身はスーフィー教団には属してはいないようだが、非常にスーフィー的な物言いだ。オマール・ファルクの出演日は10/11土午後二時から、僕のラジオOrient Expressです。
今年はモロッコのグナワやシャアビ、トゥアレグやアマゾンのカラジャ族、ノースモーキングオーケストラに宮崎の神楽、アゼルバイジャンの古典歌手など、レコード業界と全く関係ないところで行われたコンサートに心に残るものが多かった。ちなみに昨夜は二回とも満員御礼だったにもかかわらず、レコード業界の人間はゼロ? レコード業界とライヴ・イベントの乖離が進んでるなあ。
by salamunagami | 2008-09-22 12:34 | エキゾ音楽