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the global instruments are much stronger than local ones

the global instruments are much stronger than local ones_c0008520_03329.jpg WORLDBEAT 08 日比谷野音どれも楽しかった! シンク・オブ・ワンの強引なプログレミクスチャーは前回のノルデスチ以上のゲテモノ趣味だけど、面白い! でも、今日は梅雨の最中の安定しない気候のせいか、ミックスが安定してなかったなあ。やっぱりグナワやシャアビなどローカルな音楽は、エレキギターやドラムスやエレキベースなど、西洋の工業製品化した楽器や音楽に音量で負けちゃうんだなあ。ローカル楽器は湿度の変化やマイクのセッティング、エンジニアの耳によってコンディションを左右されてしまうのだ。いくら彼らが音を大きく出しても、一旦ベルギー勢がギターのディストーションを踏むと、途端にかすんでしまう。やはりエレキ・ギターやドラムスなど西洋の工業製品に、やはり手作りのローカル楽器は太刀打ち出来ないんだなあ。こういう音楽が地球上から消えていくのは淘汰と言えるのかもね、残念ながら。ゲンブリとかカルカベとかモロッコの楽器はどうしようもないくらいオンボロで建て付け悪いからね。モロッコのオバチャン歌姫ナジャット・アタブーの曲「Just Tell Me the Truth」、後にケミカル・ブラザーズがそれをサンプリングして作り直した「Galvanize」を二曲メドレーでカヴァーしていたのだけど、曲の後半でビートが入ってくるまで、ケミカルの曲だとわからなかった人も多かったのでは? OKIさんがソリッドボディのトンコリを作ったように、彼らもエレキゲンブリやエレキケマンチャを作らないとロックバンドには音量で対抗出来ない。逆にベルギー勢にアンプラグドでやってもらったらどうだろう? 水曜は都内の単独公演あり。屋内ならもっと安定した音質で聞けるはずだから、もう一度見たいのだが、オレは水曜は和光大学で授業あるからダメだ。残念。
追記・モロッコのグナワフェスでは、ゲンブリやカルカベがギターやドラムスに負けないほど大音量を出すことに成功しているが、逆に音楽的には単なるグナワ+ジャズ・フュージョンの域を脱していない。その点think of oneは音楽的にグナワフェスの標準より遙かにひねくれていて、先を行っていることは付け加えておきたい。つーか、水曜日に見にいって下さい!

the global instruments are much stronger than local ones_c0008520_033076.jpg それとは対照的に、バルカン・ビート・ボックスはドラム打ち込みと、曲によりベースまで打ち込み、ブラスとサーフギター、ベースとパーカッション、そしてMCが生というエイジアン・ダブ・ファウンデーション形式のライヴで一曲目から最後までばりばり踊らせる。夏フェスの一時間の枠に慣れてるなあ、どの国のどの町のどの会場に着いても、コンピューターを立ち上げて、各人が楽器を持てばスイッチオン出来る感じ。彼らが使っているのは西洋楽器だけだし、安定してるもん。音楽的にはバルカン〜イスラエル風味のサーフロック(ディック・デイルは米国在住のレバノン系で、サーフギター自体、実は中東のウードをエレキギターに置き換えた音楽スタイルではないか?)やラガマフィン。西洋楽器や電子楽器を100%自分達の味として活用出来ていた。グローバルスタンダードを使ってローカル色を出すことに成功した現代のワールドミュージックの勝ち組だな。昨夜は時間が短かったせいで、単純にアゲアゲに徹していたけど、火曜の単独公演では、イケイケ以外の別のカラーも見せてくれるはずだ。明日のインタビュー、火曜日の単独公演が楽しみだ。
 ともかくG8戒厳令真っ最中の都心で、2000人近くの人がモロッコのシャアビやグナワ、イスラエルのクレズマー音楽を聞いて盛り上がれた楽しい晩だった。オレはバルカン・ビート・ボックスとなぜかコノノNo.1のTシャツを買って帰った。
 終了後、打ち上げに誘われたが、和光大学村山先生と書生タケダ君と一緒に有楽町ガード下のタイ料理屋へ流れ、終電前に帰宅。

by salamunagami | 2008-07-06 23:58 | エキゾ音楽  

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